【CAESES】プロペラ設計ワークフロー

この記事では、建設・鉱山機械、産業機械メーカーであるCaterpillar Propulsionによるプロペラブレード設計へのCAESES活用について紹介します。


CAD+最適化ソフトウェアCAESESの開発元であるFRIENDSHIPSYSTEMSが、Caterpillar PropulsionへCAESESを導入する際の全体的なアイデアは、使用するすべてソフトウェア(メッシュ作成およびシミュレーションソフトウェア)の統合および制御であり、ある種のワークベンチとして実装することでした。


この時CAESESは、エンジニアが既存のブレードとプロファイル定義を改良できるようにする3Dパラメトリックブレード設計の提供と共に、新規設計を試すための高い柔軟性も提供することができます。


ここでの最初のタスクは、既存のプロファイル定義をExcelシートからCAESESに転送することです。

この特定のタスクでFRIENDSHIPSYSTEMSはCaterpillar Propulsionをサポートしましたが、ブレードモデルのセットアップや動的な2D図面の生成などのタスクはすべて Caterpillarのエンジニアによって行われました。


CAESESで作成したブレードモデル


新しい2Dプロファイル定義は理解しやすく、新規設計を検討したいときにいつでもすぐに変更してブレードパラメータを追加することができます。

これにより、設計パラメータを「その場で」チェックできるようになり、最終的にブレード設計プロセスが高速化されます。

CAESESでパラメータカーブを利用したモデル変形についても直接使用することの副作用として、幾何学的なブレードモデルの精度も向上する可能性があります。


3Dブレードでは難しいハブフィレットもCAESESでモデル化されており、ブレードの形状が変更されるとすぐにハブフィレットも再生成されます。



新しい設計候補の流れと応力を解析するために、エンジニアは次のツールをCAESESに接続しました。


・OpenFOAM(CFD)

・Ansys(FEM)

・PROCAL(BEM)


ワークフローに統合されたこの設計コンセプトにより、パラメーターカーブを変更することでCAESESで新しい3Dブレードが作成され、CAESESのカップリング機能を使用してすべての重要なブレード特性が1回のクリックで計算されます。


キャタピラ_ストレス

解析したブレードコンター図



主な利点まとめ


・ブレード設計の管理部分が約15%高速化

新しい設計パラメータを「その場で」チェック可能

・ブレードモデルの精度向上

・物理的なブレード特性(流れやキャビテーション、応力など)をワンクリックで計算



「新しいブレード設計を作成し、同時にプロペラ効率、流体力学的負荷による応力、キャビテーション特性などの物理量をワンクリックでモニタリングできるようになりました。CAESESを使用することで、ブレード設計にかかる時間を大幅に節約することができます。」