自動車後部のフロアは、タイヤの静荷重と路面の振動荷重の両方から影響を受けます。フロアの変形や応力分布を確認することは、自動車の安全性能の向上は当然のことながら、新しい構造設計の提案に繋がる重要な役割を果たします。本解析では、自動車フロアの構造強度と固有値解析を行い、構造性能を調査します。
■使用ソフトウェア:AIFEM
解析の対象となる形状は以下に示す自動車後部のフロア部分となります。
図1:フロアのジオメトリ
解析の条件として、フロア端部にある溶接接合部分が拘束条件として指定されます。また、中心近くには荷重条件として、0.012MPaが設定されています。
図2:拘束条件と荷重条件の位置
解析結果には、変位分布図と応力分布図が作成され、フロアの構造に対する評価が行われました。
図3:変位分布
図4:応力分布
また、強度解析および固有値解析の結果値を参考結果と比較することで、AIFEMの解析精度の検証も同時に行いました。強度解析、固有値解析ともに、結果誤差は非常に小さく、開発設計においても十分な計算能力がAIFEMにあることが示されます。
表1:強度解析の変位と強度の結果比較
表2:固有値解析のHzの結果比較