【AIPOD】IGBT用ヒートシンクの形状最適化

本記事では、汎用最適化プラットフォームAIPODを使用した、ヒートシンクの形状最適化について紹介します。


最適化条件


最適化対象となるモデルを下記に示します。



ヒートシンクのピンは、3[mm] * 100[mm] * 160[mm]の基板上に配置されており、フレームは8[mm]となります。

針の間隔(分布密度)、高さ、サイズ、形状などを調整し、より放熱効果が高いヒートシンクの形状を求めます。

主な評価基準は最高温度であり、できるだけ温度が低くなるような最適解を追求します。


ジオメトリ.png

図1 ジオメトリ


CFDモデル.png

図2 CFD解析条件


最適化実行を行った条件を下記に示します。


表1 最適化条件

使用ソフウェア

AIPOD(最適化)

CAESES(モデリング)

商用ソフトウェア(CFD解析)

目的関数

最高温度の低減

拘束条件

流路抵抗

設計変数

5個(ピンの間隔、高さ、形状など)


最適化結果


最適化計算はAIPODに搭載された最適化アルゴリズムと通じて実行されました。


最適化計算の各結果を下記に示します。60回という限られた計算回数において、AIPODによる最適解は、15.75℃の最高温度の低下を達成しました。


表2 温度コンター図の比較

ベース.png
最適候補.png
ベース最適解


表3 最適化計算結果

最適化結果.png