バッテリーパックは現在、電気自動車やスマートフォン、電力貯蔵技術などに広く使用されており、このようなシステムではバッテリーパックの性能向上が製品改善の鍵となるケースが多くあります。本解析では、ヒートシンクの代わりに多孔質媒体モデルを使用した、電気自動車用バッテリーモジュールの放熱と空冷効果を解析し、温度結果の評価を行います。
■使用ソフトウェア:AICFD
解析条件として、入口流速を5[m/s]、出口静圧を0[Pa]と設定し、ヒートシンクのフィンに対して多孔質媒体モデルを適用します。
図1:バッテリーパックの構成と境界条件
図2:メッシュモデル
解析結果として、モデル表面の温度分布図と中心断面の温度分布図を作成および評価しました。
図3:表面温度分布
図4:中心断面温度分布
解析結果と参考結果による各構成部品の平均温度値を比較したところ、AICFDの結果が参考結果の値と同一の結果であることが確認できました。
図5:構成部品ごとの平均温度の比較