AIFEM——インテリジェント構造解析ソフトウェア


AIFEMは、FsTechが開発した汎用有限要素解析(FEM)シミュレーションソフトウェアです。

産業用シミュレーションの将来的なシナリオを考えて開発されており、シミュレーションソフトウェアの方向性をリードすることを目指しています。

同時に、一般的なFEMソフトウェアに対してローカライズされた構成を実現し、設計者やCAEエンジニアが静的・力学・熱力学などの構造に関連するエンジニアリング問題の解決支援に取り組んでいます。

また、AI技術によるインテリジェントアクセラレーション、デジタルツインモデリング、インテリジェント最適化などのテクノロジーを組み合わせることで、高速かつ正確な有限要素解析と設計最適化機能を提供します。



特徴


1.独自コードによる有限要素ソルバーを採用

従来の有限要素アルゴリズムの再構築/最適することにより、シミュレーション効率が大幅に向上しています。シミュレーション精度も一般商用ツールに匹敵します。


2.AIアルゴリズムと有限要素の融合

自社開発のAIアルゴリズムがソリューションプロセスに組み込まれており、制御可能な精度の下でマトリックスソリューションを効率良く加速させることとができます。


3.使いやすいウィザード形式のインターフェイス

ジオメトリのクリーニング/修復、メッシュモデル作成、材料物性の適用、解析条件の設定、ソリューション選択、ポスト処理などの機能を含む、直感的な統合操作インターフェイスを採用しています。


4.多彩なアプリケーションに向けた豊富なシミュレーションソリューション

エンジニアの現実的な困難と問題点の解決に取り組んだ経験から、軍事産業・通信・自動車・機械設備・新エネルギーなどの豊富なシミュレーション実績とシミュレーションデータがあります。

それらを活用してソフトウェアレベルとなるよう構築し、AIFEMのコアソリューションを形成します。



機能


1.統合されたシミュレーションワークフロー

エンジニアリングアプリケーションの場合、プリ処理から結果表示までを統合したユーザーインターフェイスを提供しています。

形状のインポート、形状の編集、メッシュ分割、解析設定、シミュレーション実行、結果表示に至るすべてのワークフローを同一GUI上で実施することができます。

作業ごとの切り替えるインタラクティブな3Dウィンドウを採用しており、数千万メッシュの表示やマルチウィンドウ表示をサポートします。

インターフェースは分かりやすく使いやすい構成としており、シミュレーション設定を容易に行うことができます。


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図1 ソフトウェアインターフェイス


2.シミュレーション向けのジオメトリ機能

STEPやIGESなどの一般的な形状ファイル形式をサポートしています。

ジオメトリがインポートされると、損傷したサーフェスを自動的に検索し、ステッチング・マージ・パッチなどのジオメトリトポロジの修復操作を実行することで、データ損失の問題に対応します。


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図2 ジオメトリトポロジの修復


ジオメトリ編集機能が含まれており、ソフトウェア上でクリーニング・ブール演算・アセンブリ変換が提供されています。

クリーニング機能により、小さな穴や面取りなどの構造への影響が少ない部分を正確かつ迅速に削除することができます。


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図3-4 (左)穴を取り除く、(右)角の丸みを取り除く


アセンブリ変換機能は、移動・回転・ミラーリング・スケーリング・配列の5つの主要な変換が含まれます。

また、接線・位置合わせ・同一方向などのコマンドもあるため、部品のアセンブリを迅速に完了することができます。


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図5-6 (左)接線アセンブリ、(右)位置合わせアセンブリ


3.全自動メッシング機能

高品質な自動四面体メッシングを提供します。

ジオメトリを選択するだけで、ソフトウェアが自動的に適切なグリッドサイズと品質管理パラメーターを計算します。

これらのパラメーターに基づいて、ユーザーはワンクリックでメッシュモデルを作成することができます。


グリッドサイズと曲率偏差を手動で調整したグリッド密度の調整、グリッド細分化機能をジオメトリ分割機能との組み合わせ、ライン・サーフェス・ボリュームをセグメント化などの様々な機能があります。

豊富な要素タイプがあり、解析パターンに応じて1次要素/2次要素を選択することができます。


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図7 四面体メッシュモデル


5.豊富な材料物性

材料物性データベースとカスタム材料物性の2つの定義設定があります。

システム材料ライブラリとユーザー材料ライブラリ;

システム材料ライブラリは、国内外で一般的に使用される200種類以上の材料が組み込まれており、ワンクリックで使用可能です。

ユーザー材料ライブラリは、材料データを自由に作成・管理・インポート・エクスポートといった定義を行い、チーム内での材料ライブラリの管理と共有を行います。


既存の材料物性値やテストデータを持つ場合、カスタム材料物性を使用して、新しい材料を迅速に作成することができます。

ユーザーが使用できる豊富な材料構成モデルがあり、現在は弾性および弾塑性機械的挙動の定義をサポートし、温度場によって変化する材料物性値の入力をサポートしています。


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図8-9 (左)システム材料ライブラリ、(右)カスタム材料ライブラリ


5.エンジニアリング向けの総合シミュレーション機能

マルチパーツアセンブリ解析・マルチステップ解析・非線形解析をサポートしています。

非線形関数には、幾何学的非線形性と材料非線形性が含まれ、可塑性・大変形・大変位・大回転などの複雑な非線形問題に対応します。

また、線形静解析と非線形静解析に対応した静解析ステップと、計算モード数や計算周波数範囲を指定できるモーダル解析ステップの2つの解析ステップ設定があり、2つを組み合わせて使用することができます。


AIFEMは、エンジニアリングアプリケーションの適用条件に合わせて、さまざまな境界条件、荷重、拘束、接触などを設定し、補助機能、出力要求などを定義することで、ユーザー考えに応じたの柔軟な設定を支援します。

回転対称性、回転慣性力などのより特徴的な条件設定により、あらゆる回転機械の構造シミュレーション問題を効率的に解決することができます。


すべての解析設定はAIFEM独自の読み取り可能なJSON形式にエクスポート、JSON形式と商用ソフトウェアのINPファイル形式のインポートも対応しています。

CPU並列計算にも対応可能です。


分類機能

解析手法

線形静力学、非線形静力学、モード、固体内熱伝達、熱固体結合
要素

体積要素(1次および2次四面体、くさび、六面体)、シェル要素

材料弾性、弾塑性、熱、および温度依存の設定
境界条件変位、対称、定常、温度、対流、放射
荷重集中力・モーメント、圧力、重力、回転慣性力、発熱量、熱流束、熱源、温度
制約固定
補助関数時間振幅
出力場出力(変位、支持反力、応力、温度、温度勾配、ひずみなど)

表1 シミュレーション機能一覧



6.豊富なポスト処理機能

等高線、アニメーション、関数およびモーダル結果リストなど、さまざまなポスト処理機能を提供しています。

アナモフィック表示を自由に制御し、様々なレンダリングモードを選択することができます。

インターフェースのマルチウィンドウ表示は、シミュレーション反復結果の比較にも便利で、設計に影響を与える重要な要因をより見つけやすくします。


また、時間経過アニメーションとモーダル単純調和振動アニメーションの再生と記録をサポートしています。

モーダル結果リストには、モーダル・頻度・一般化質量・有効質量・参加係数などの情報が表示され、ユーザーが主要なモーダルを特定し、モーダル結果が完全かどうかを確認するのに役立ちます。